土地を売却・相続・分筆したいときに必ずといっていいほど出てくるのが「筆界確認」。
でも、一般の人にはなじみがなく、
• どこからどこまでが自分の土地?
• 隣地との境界はどの線?
• 測量っていくらかかるの?
など、不安だらけになりがちな手続きです。
この記事では、土地家屋調査士の業務に精通した視点から、筆界確認の基礎から費用・流れ・注意点までをわかりやすくまとめました。
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筆界(ひっかい)とは?「民法上の境界」とは違うやつ?
筆界とは、法務局に登録されている「公的な土地の境界線」のこと。
実は、一般の人がイメージする「フェンスの位置」や「民法上の所有権の境界線」とは別物です。
• 筆界=公的に定められた区画。登記手続きによらなければ変更できない。
• 所有権界=実際に使っている範囲。所有者間の合意によって決まり、所有権の範囲を示す線。
この2つがズレているケースは珍しくありません。
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筆界確認とは?土地家屋調査士が行う“境界の特定作業”
筆界確認とは、土地家屋調査士が周辺の資料や現地を調査して、
「筆界がどこにあるのか」を明確にする作業のこと。
✔ 調査内容
• 公図・登記簿の確認
• 地積測量図や航空写真の調査
• 現地の杭・フェンスの位置確認
• 隣接地の所有者との立会い
• 測量機器による精密測量
✔ 結果としてわかること
• 正しい筆界の位置
• 隣地との境界トラブルの回避
• 相続・売却・分筆手続きがスムーズに
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筆界確認が必要になる4つの典型ケース
① 土地売却の前
買主から「境界を明確にして欲しい」と言われることが多い。
② 相続で土地を分けるとき(分筆)
相続人同士のトラブル回避に必須。
③ 隣地との境界トラブルが起きたとき
既存の杭が違う位置についている、境界が不明確など。
④ 家を建てる/建て替える前
建築確認で境界明示を求められるケースも多い。
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筆界確認の流れ
① 資料調査(法務局+役所の道路科など)
地積測量図・公図・登記簿などから昔の境界情報を確認。
② 現地測量・境界の特定
GPSやトータルステーションで正確に測量し、境界を特定。
③ 隣地所有者との立会い・確認書の作成
双方で境界を確認し、同意書(筆界確認書)を作成。
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筆界確認の費用相場は?【全国平均】
金額は土地の広さ・周囲状況・図面の有無で変わるけど、
全国平均だと 30〜50万円 が一般的。
追加費用が発生しやすいケース
• そもそも昔の資料がない
• 隣地が複数ある
• トラブル前提で立会いに時間がかかる
• 古い分筆で筆界点が曖昧
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筆界確認をスムーズに進めるコツ
✔ 過去の図面を全部準備しておく(家の引き出しに入ってるやつ)
✔ 隣地の人に事前に「測量が入ります」と連絡しておく
✔ 境界で揉めている場合は、第三者の調査士に依頼する
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土地家屋調査士に依頼するときのチェックポイント
• 調査実績が多いか
• 市区町村の地形・歴史に詳しいか
• 費用の見積もりが明確か
• 立会い時の対応が丁寧か
• 分筆・地積更正登記まで一貫して任せられるか
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筆界確認のよくある質問(FAQ)
Q. 隣地の人が立会いを拒否したら?
A. 調査士が現地測量した上で、資料に基づき線を特定できます。
ただし、後からトラブルになる可能性があるので、できる限り話し合いが必要。
Q. 杭が抜かれていたらどうなる?
A. 過去資料と現地測量から新しく境界点を復元できます。
Q. 費用は誰が払う?
A. 基本は依頼者。隣地との折半は話し合い次第。
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筆界確認で失敗しないために
筆界は「土地の価値」と「売買の安全性」に直結する大事なポイント。
曖昧な状態で放置すると、売却時に値下げされたり、隣地トラブルの原因になります。
専門の土地家屋調査士に相談して、早めに境界を明確にしておくのが一番安心です。
